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パチンコ攻略詐欺の手口とは?引っかからないための注意点と返金方法

この記事でわかること
  • パチンコ攻略法は詐欺である
  • 詐欺に引っかかると次々に情報を売りつけられることもある
  • 詐欺師との契約は解除可能である
  • 返金を受けるためには弁護士・司法書士に依頼した方がよい

パチンコで勝てば、1日で数万円相当の利益が手に入ることも少なくありません。

それは偶然の産物なのですが、世の中には「必ず勝てるパチンコ攻略法があります」という謳い文句で実のない情報を高額で売りつける悪質業者が少なからず存在します。

そもそも、パチンコで確実に勝てる方法など存在しません。ターゲットにされた人は利益を上げることもできず、お金を騙し取られることになります。

このようなパチンコ攻略詐欺の被害を回避していただくために、この記事では悪質業者の手口や詐欺に引っかからないための注意点をわかりやすく解説していきます。万が一、被害に遭ったときに返金を求める方法もご紹介しますので、参考にしてください。

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パチンコ攻略詐欺とは

パチンコ攻略詐欺は、「パチンコで一攫千金を得たい」「楽してお金を儲けたい」といった人の心理を利用してお金を騙し取る手口の詐欺です。

根拠のない情報を高額で売りつける詐欺

パチンコをする人なら誰しも、以下のような気持ちを持つことがあるはずです。

「大当たりを出して、大金を得たい」
「働かずにパチンコだけで生活できればいいな」

悪質業者はそんな人たちに近づき、「必ず勝てる方法があります」「指示したとおりにやれば、誰でも当たりを出せます」などとささやき、パチンコ攻略法なる情報を売りつけます。

しかし、その情報は何の科学的根拠もないものであり、指示されたとおりにパチンコを打っても儲かることなどありません。ターゲットとされた人は、お金だけを騙し取られる結果となります。

これがパチンコ攻略詐欺というものです。

打ち子の募集も詐欺

パチンコ攻略詐欺にはもう1種類、「打ち子詐欺」というものもあります。

打ち子とは、要するにサクラのことです。パチンコ店やパチンコメーカーなどがPRの目的で打ち子を募集し、当たりが出やすいという台で遊技をさせます。

儲けの一部は打ち子が報酬として受け取れると説明されますが、玉の持ち出しを防止するためなどといった理由で登録料や保証金として金銭を預けるように指示されます。

実際には指定された台で打ってもほとんど当たりは出ず、打ち子に応募した人はお金だけを騙し取られてしまうのです。

パチンコ攻略詐欺のよくある手口

パチンコ攻略詐欺を行う悪質業者は、どのようにしてターゲットを騙し、お金を巻き上げていくのか、よくある手口をご紹介します。

「必ず勝てる」「大当たり間違いなし」などの謳い文句で勧誘してくる

悪質業者はターゲットの関心を惹くために、「必ず勝てる」「大当たり間違いなし」「この方法を使えば1ヶ月で○十万円は確実に儲かる」などといった魅力的な謳い文句で勧誘します。

勧誘するルートには様々なものがありますが、主に以下のようなものが挙げられます。

  • Webサイト(パチンコ攻略サイト)
  • メールマガジン
  • 雑誌・ネット広告
  • ダイレクトメール

興味を持って連絡してきたものの、不信感を拭えない消費者に対して、次のようなセールストークで信用させていきます。もちろん全て嘘ですので騙されてはいけません。

「稼げるようになるまでサポートするので大丈夫です」
「メーカーとつながりがあるので、極秘の必勝法を知っています」
「パチンコ店がPRのために設定した当たり台を見抜く方法があります」

悪質な情報を売りつけられる

消費者が「お金を払ってでもパチンコで稼げるようになりたい」という気持ちになったところで、いよいよ悪質業者はパチンコ攻略法なる情報を売りつけます。

情報の売り方にも以下のようなパターンがあります。

  • 有料の会員制による情報提供やサポート
  • 報商材の販売
  • 業者の事務所に設置したパチンコ台で練習をさせながら必勝法を伝える
  • パチンコ店で担当者が一緒に遊技をしながら必勝法を伝える

教えられたとおりに打っても儲からない

いずれの場合も、業者のいう攻略法に科学的根拠などないので、指示どおりにパチンコを打っても稼げません。

クレームを述べる顧客に対して悪質業者は「手順が間違っている部分がある」「安いコースでは一般的な手法しか教えられないので、勝率が低い」というように弁解します。

次々に新しい情報を売りつけられる

ここまでの段階で顧客が詐欺に気付いて手を引けば、小さな被害にとどまります。しかし、悪質業者の狙いはむしろここからです。

有料会員制のコースでは、次のような流れで次々に情報を売りつけてくるのが詐欺の常套手段です。

  1. 顧客が「教わったとおりに打っても当たらない」とクレームする
  2. 「より確実な必勝法を紹介できる」といって上級コースへの入会を促す
  3. それでも儲からない
  4. 特別会員向けの極秘情報を買わないかと持ちかける
  5. それでも儲からない
  6. お詫びとして最新の攻略法を半額で提供したいなどと言ってさらに契約を迫る

このようなループで、数百万円の被害に遭うことも珍しくありません。

顧客が「お金がない」というと、「必ず儲かるので、消費者金融で借りてでも契約した方がお得です」などと誘導してたたみかけてきます。

前金として10万円~数十万円ほど要求し、残りはパチンコで稼いだお金で支払ってもらうことにして、少しでも支払わせるという手口も目立ちます。

情報商材の価格は1点につき数千円~2万円程度が相場ですが、情報が小出しにされているため、次々に情報商材を購入すると数十万円の被害に遭ってしまいます。

また、情報商材の中には、教材というよりも有料の会員サービスへの登録に誘導するための宣伝商材という内容のものも数多くあるので、注意が必要です。

パチンコに必勝法はない!その理由とは

そもそもパチンコは確率論によって勝ち負けが決まる仕組みとなっているので、確実に勝てる攻略法などは存在しません。

過去には、マシンのバグやエラーを誘発するなどして攻略する方法があったともいわれています。しかし、現在ではコンピュータ技術が発達しているため、そのような攻略法も存在しなくなっています。

仮にパチンコ必勝法が存在し、多くのユーザーがその方法で大勝ちしたとしたら、パチンコ店は直ちにその機種を稼働停止とするはずです。その後、そのノウハウは通用しなくなります。

もしかすると、業界の内部には必勝法のようなものが存在するのかもしれませんが、そんな極秘情報がたかだか数十万円の対価で一般の消費者に伝えられるはずがありません。

結局のところ、一般のユーザーにとってパチンコに必勝法はないと考えるべきです。

パチンコ攻略法の販売が違法とされた実例

業者がパチンコ攻略法を高額で販売する行為は、刑事でも民事でも違法とされた実例が数多くあります。

詐欺業者が逮捕された事例

以下の事例は、パチンコ攻略詐欺をはたらいていた業者のメンバーが逮捕されたというものです。

「パチンコ攻略情報を提供する」などと虚偽の話をもちかけて現金をだまし取ったとして、青森県警は8日、会社役員関真吾容疑者(46)=東京都板橋区中台3丁目=を詐欺容疑で逮捕し、発表した。容疑を否認しているという。県警は、関容疑者が同様の手口で詐欺を繰り返すグループのリーダー格だったとみている。

県警によると、関容疑者の逮捕容疑は、仙台市の20代の女性から約150万円をだまし取ったというもの。関容疑者が率いていたとみられる5人が詐欺容疑で逮捕、起訴されており、グループの立件額は今回の逮捕容疑を含め、青森、山口、広島、奈良、東京、千葉、愛知、神奈川などの計16人に対する計約2916万円となった。

引用元:朝日新聞デジタル

このケース以外にも、パチンコ攻略詐欺の業者が逮捕されたという事例はたびたび報道されています。

パチンコ攻略法の売買契約が違法で無効とされた事例

民事でも、パチンコ攻略法を提供して高額の金銭を要求する行為が違法で無効、あるいは取消し可能と判断された裁判例がいくつも出ています。

一例として、40代の会社員男性が、有料の会員制を設ける業者から勧誘を受け、11回にわたり合計699万2,000円を支払った事例で、裁判所は以下のように判断しました。

  • パチンコ攻略法は将来における変動が不確実な事項に関する情報である
  • 本件でやりとりされた攻略法は正当な科学的根拠に基づく情報ではなかった可能性が高い
  • 不確実で根拠が薄い情報の対価として高額の金銭を要求することは公序良俗に反して無効である
  • 仮に無効でなかったとしても、業者は広告等で断定的判断を提供していることから、契約は取消可能である。

(神戸地裁尼崎支部平成21年2月27日判決)

有効なパチンコ必勝法があるかないかという点も裁判では一応の論点となり得ますが、まずないので、騙された側はどのように騙されたのかを立証できれば、民事裁判で勝てる可能性が高いといえます。

パチンコ攻略詐欺に遭わないための注意点

パチンコ攻略詐欺の被害に遭わないためには、日頃からの心がけが重要となってきます。以下のポイントに注意してみましょう。

うまい話はないと心得る

まず、パチンコで簡単に大金が手に入るという甘い考えは捨てる必要があります。

世の中には、パチンコで得た利益で生活している「パチプロ」と呼ばれる人も存在するようですが、ごく少数です。それに、パチプロたちも決して楽な生活をしているわけではありません。

パチンコで継続的に利益を出せるようになるためには、長年の経験と研究が必要です。しかも、パチプロと呼ばれる人たちのほとんどは、連日、長時間にわたってパチンコを打ち続けて、それでようやく生活できる程度の利益を得ているに過ぎません。

片手間にパチンコを打って大金が得られるような「うまい話」はないと心得ましょう。

断定的な広告を鵜呑みにしない

パチンコ攻略法の広告には「必ず勝てる」「確実に儲かる」といった宣伝文句が掲げられているものですが、このような断定的な広告を鵜呑みにしてはいけません。

そもそも、消費者を誤信させるような断定的な表現を広告に用いることは法律で禁止されています。

パチンコ攻略詐欺に限らず、断定的な表現を用いた広告を見たら、詐欺を疑うべきです。

SNS等での勧誘にも警戒する

TwitterやFacebookなどのSNSでは、広告の他にもダイレクトメッセージで個人的な交流を装い、パチンコ攻略法の購入を勧められることがあります。

この手口は、詐欺師による自作自演か、サクラを使っての勧誘に過ぎません。あるいは、アフィリエイターが広告収入を得るためにアクセスしている可能性もあります。

SNSで言葉巧みに勧誘されたとしても、「うまい話はない」ということ忘れないようにしましょう。

パチンコ攻略詐欺に遭ってしまったときに返金してもらう方法

パチンコ攻略詐欺の被害に遭ってしまったときは、法律上、詐欺業者に対して返金を請求できる可能性が高いです。

以下で、返金請求の方法を具体的にご説明します。

クーリングオフで解約する

パチンコ攻略情報の購入もクーリングオフの対象なので、契約から8日以内であれば無条件に契約を解除し、返金を求めることができます。

ただし、クーリングオフが適用されるのは業者から電話勧誘販売や訪問販売を受けて契約した場合に限られます。

Webサイトや雑誌、ネットの上の広告などを見て自発的に申し込んだ場合はクーリングオフが適用されないことに注意が必要です。

クレジットカード会社に相談する(カード払いをした場合)

クーリングオフが適用される場合でも、業者と連絡がつかないために通知ができないこともあります。そのような場合でも、他の手段で返金を受けられる可能性はあります。

業者に対してクレジットカード決済でお金を支払った場合は、すぐにカード会社に連絡しましょう。

偽業者へお金が支払われる前であれば、取引を取り消して返金してもらえます。支払われた後でも、悪質な商法によるカードの不正利用と認められれば、チャージバックや保険の適用により返金される可能性があります。

銀行に相談する(銀行振込をした場合)

業者に対して銀行振込でお金を支払った場合は、振り込め詐欺救済法に基づく口座凍結制度によって返金を受けられる可能性があります。

振込先の口座を凍結してもらうためには、まず警察に被害届を提出しておく必要があります。それから振込先の銀行に連絡し、所定の手続きを行いましょう。

ただし、業者が既に口座からお金を引き出してしまい、預金が残っていない状態では返金を受けることはできません。この制度で返金を受けるためには、早急に手続きを行う必要があります。

詐欺業者と返金交渉をする

以上の方法で返金を受けられなかった場合で、詐欺業者と連絡が取れる場合は、直接返金を請求して交渉することになります。

ただ、詐欺業者に対してやみくもに「お金を返してください」と言ったところで、素直に返金してもらえることはほとんどありません。

交渉する際には、法律的な説明を論理的に行い、刑事告訴や民事での法的措置をとることも辞さないという姿勢を示すことが重要となります。

なお、パチンコ攻略詐欺で業者に対して被害者が主張できる法律上の権利には、以下のようなものがあります。

  • 詐欺罪による刑事告訴
  • 特定商取引法によるクーリングオフ
  • 消費者契約法による契約取消し(勧誘時の不実告知や断定的判断の提供)
  • 民法による契約無効の主張(公序良俗違反)
  • 民法による契約の取消し(錯誤・詐欺・脅迫)
  • 民法上の不法行為に基づく損害賠償請求

裁判を起こす

業者との話し合いができないときや交渉がまとまらないときは、民事訴訟を起こして返金を請求する必要があります。

勝訴するためには業者が行った詐欺行為の内容や被害の実態を証拠で証明しなければなりませんが、的確に立証できれば判決で業者に対して返金がが命じられます。

それでも業者が返金しようとしない場合には、業者の預金口座などを差し押さえて強制的に回収することも可能です。

パチンコ攻略詐欺で困ったときは弁護士・司法書士に相談を

パチンコ攻略詐欺の被害に遭ってお困りの時は、まず弁護士または司法書士という法律の専門家に相談することをおすすめします。

パチンコ攻略法を有償で提供する行為は詐欺だと判断してほぼ間違いありませんが、望ましい解決方法は事案によって異なることがあります。専門家のアドバイスを受けることで、最適な解決方法がわかるはずです。

そして、返金請求手続きは弁護士・司法書士に一任することもできます。依頼すれば、複雑で難解な裁判手続きは全て専門家が的確に代行してくれます。

それ以前に、専門家が依頼者に代わって交渉することで、詐欺業者が刑事告訴や民事裁判を恐れて返金に応じることもよくあります。

専門家の力を借りることで、スムーズな返金が期待できることでしょう。

まとめ

パチンコ攻略法と銘打って出回っている情報のほとんどは詐欺です。

一攫千金を狙ってパチンコ攻略法に手を出した人の方にも落ち度があるように思えるかもしれませんが、これまでに被害者が起こしてきた民事訴訟では、多くの事例で業者に対して全額返金が命じられています。

業者が消費者を騙してお金を支払わせることが一方的な違法行為であることを、裁判所も明確に認めているのです。

ですので、万が一、パチンコ攻略詐欺の被害に遭ったとしても泣き寝入りする必要はありません。弁護士・司法書士のサポートを受けて、返金を求めていきましょう。

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