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マッチングアプリを悪用した結婚詐欺の手口とは?特徴や見分け方、返金方法も解説

この記事でわかること
  • マッチングアプリで結婚詐欺の被害に遭う可能性がある
  • 詐欺師は結婚をちらつかせ、断りにくい状況でお金を要求してくる
  • 結婚詐欺の特徴を知れば見分けることが可能となる
  • 詐欺師から返金を受けるには弁護士・司法書士に依頼するのが得策である

結婚詐欺は古くからある詐欺の手口です。

マッチングアプリには結婚を意識した男女がたくさん集まっており異性との出会いに対して本気です。それらの人をカモにする結婚詐欺師に騙されるケースが見受けられます。

結婚詐欺の被害に遭うと、多額のお金を騙し取られるだけでなく、精神的にも深く傷ついてしまいます。

そこでこの記事では、マッチングアプリを悪用した結婚詐欺の手口や特徴、詐欺師の見分け方をわかりやすく解説します。

被害に遭ってしまった方のために返金を受ける方法も解説しますので、参考になさって下さい。

  1. マッチングアプリで結婚詐欺に遭う確率はどれくらい?
    1. 結婚詐欺とは
    2. 件数は少ないが悪質なユーザーは少なからずいる
  2. マッチングアプリを悪用した結婚詐欺の主なパターン
    1. お金を借りようとする
    2. 不動産や貴金属の購入を勧める
    3. 投資や副業に勧誘する
  3. マッチングアプリを悪用した結婚詐欺の具体的な手口
    1. アプリ上で積極的にアプローチしてくる
    2. じっくりと関係を築く
    3. 結婚をちらつかせる
    4. 断りにくい状況で騙しにかかる
    5. 怪しまれる前に行方をくらます
  4. マッチングアプリで実際にあった結婚詐欺の実例
    1. 現金を騙し取られたケース
    2. マンションの契約金を騙し取られたケース
    3. 投資に勧誘されたケース
  5. マッチングアプリを悪用した結婚詐欺の特徴と見分け方
    1. プロフィール写真で顔が分かりにくい
    2. 男性のプロフィールは高学歴・高収入であることが多い
    3. 美男・美女とは限らない
    4. とにかく優しい
    5. 個人情報が曖昧
    6. プライベートな情報は教えてくれない
    7. デートの時間・場所は相手が指定する
    8. 必ずお金の話をしてくる
  6. マッチングアプリで結婚詐欺に遭わないための注意点
    1. お金を絶対に渡さない
    2. 相手の写真を撮らせてもらう
    3. 相手の親、友人などの関係者を紹介してもらう
  7. マッチングアプリで結婚詐欺に遭ってしまったときの対処法
    1. アプリの運営者に通報する
    2. 国民生活センターに相談する
    3. 警察に相談する
  8. 詐欺師に返金を求めたいときは弁護士・司法書士に相談を
  9. まとめ
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マッチングアプリで結婚詐欺に遭う確率はどれくらい?

マッチングアプリには見知らぬ男女の会員が数多く登録していますので、「詐欺師が潜んでいるのではないか?」と不安を感じる人もいることでしょう。

では、マッチングアプリで結婚詐欺に遭う確率は高いのでしょうか、低いのでしょうか。

結婚詐欺とは

結婚詐欺とは、結婚する意思がないのに異性に近づき、結婚をエサに騙して金品を出させる手口の詐欺です。

出会った後、しばらくは普通の恋人のように交際して信用させた上で、相手の「結婚したい」という気持ちを悪用して金品を騙し取ります。

マッチングアプリには結婚したい男女が数多く集まっていますので、詐欺師にとって格好の狩り場といえます。

件数は少ないが悪質なユーザーは少なからずいる

とはいえ、評判の良い人気のマッチングアプリでは入会時に本人確認等の審査が厳しく行わる上に、ユーザーの言動は24時間365日体制で厳重に監視されています。

不審なユーザーは利用停止となってしまうため、結婚詐欺をはたらくことは容易ではありません。

詐欺師の間でも、監視の目をかいくぐって地道に異性と交際することが必要な結婚詐欺よりも、最近ではロマンス詐欺や投資詐欺、副業詐欺など、手っ取り早くターゲットから金品を騙し取れる手口の詐欺が主流となっています。

結局のところ、マッチングアプリで結婚詐欺に遭う確率はさほど高くありませんが、その他の詐欺をはたらく悪質なユーザーは少なからず潜んでいるのが実情です。

結婚詐欺をはたらくユーザーも、数は多くないとはいえ、一定数はいることに注意が必要です。

マッチングアプリを悪用した結婚詐欺の主なパターン

マッチングアプリを悪用した結婚詐欺で、どのように騙されるのか、何を騙し取られるのかについては、いくつかのパターンがあります。

お金を借りようとする

典型的な手口として、突発的なトラブルを装ってお金を借りようとするケースが挙げられます。

  • 仕事で重大なミスをしてしまい、早急に○○万円が必要になった
  • 事故を起こした相手がたちの悪い人で、示談金が必要だ
  • 実家の母が病気で手術が必要だけど、手持ちのお金が足りない……

このように、ありがちなトラブルをでっち上げて同情を誘ってきます。相手の「助けてあげなければ結婚できなくなるかもしれない」という心理を突いてくるのです。

不動産や貴金属の購入を勧める

何度かデートを重ねて親密な関係となったタイミングで、高額の商品を買わせようとするケースもあります。

  • 2人で住むなら、このマンションがいい
  • いいマンションが売りに出ているから、今のうちに押さえておきたい

などという言葉で結婚・同居をちらつかせて、マンションの頭金を騙し取るのがよくある手口です。

その他にも、アクセサリーなどの購入を勧めて代金を騙し取ったり、偽の安価な商品を渡すようなケースもあります。

投資や副業に勧誘する

近年増加しているのが、投資や副業に勧誘するというケースです。

  • 2人の将来のためにお金を増やそう
  • 簡単に稼げる副業があるから一緒にやろう

などと持ちかけて投資の資金や副業を始めるための登録料などを騙し取るといった被害が多発しています。

マッチングアプリを悪用した結婚詐欺の具体的な手口

次に、詐欺師はどのようにしてターゲットに近づき金品を騙し取っていくのか、その手口をみていきましょう。

アプリ上で積極的にアプローチしてくる

結婚詐欺師はターゲットとなる異性と実際に会う必要があるので、マッチングアプリで狙いを定めた相手に対して積極的にアプローチをします。

とはいえ、猛アピールをしてくる感じではなく、警戒心を抱かれないように優しく誠実にアプローチしてくるのが特徴的です。

じっくりと関係を築く

相手が興味を持ったら実際に会い、交際に持ち込みます。すぐに騙そうとはせず、優しく誠実な態度で交際を深め、じっくりと時間をかけて信頼関係を築いていきます。

詐欺をはたらくまでの交際期間は1ヶ月~数ヶ月程度のことが多いですが、1年以上の期間をかけて騙し抜くケースもあります。

多くの場合は肉体関係を持ち普通の恋人のように交際していきますが、肉体関係なしでデートを重ねるだけの場合もあります。

結婚をちらつかせる

交際が深まるにつれて、詐欺師は徐々に結婚をちらつかせてきます。

「笑いの絶えない家庭にしたいな」
「お洒落なマンションに住みたいね」
「子どもは2人欲しいな」

ただ、ターゲットから実際に結婚を迫られると困ってしまうので、あくまでも結婚を意識させる程度の言葉を会話の中に挟んでくることが多いです。

それでも、ターゲットとされた側は「このままいけば結婚できる」と期待に胸を膨らませてしまいます。

断りにくい状況で騙しにかかる

ターゲットが結婚を意識するようになると、いよいよ詐欺師は騙しにかかってきます。

突発的なトラブルに見舞われた話を持ち出してお金を騙し取ろうとするケースなら、例えば以下のような台詞で同情を誘うことが多いです。

「今週中に○○万円がどうしても必要だけど、あてがない……」
「こんな金額、用意できないよね」
「もし貸してくれたら、とても助かるけど……」

ターゲットは、この頃にはすっかり詐欺師のことを信用しており、「自分が助けてあげなくては」「助けてあげれば結婚できる」と考え、思い切ってお金を渡してしまいます。

怪しまれる前に行方をくらます

頼めばお金を出す相手は詐欺師にとって「カモ」なので、多くの場合は詐欺を何度か繰り返して多額の金銭を騙し取ります。

そして、怪しまれそうになった頃合いで連絡を絶ち、行方をくらますのです。

ターゲットとされた側はそのときに初めて、詐欺に遭ったことに気付くことになります。

マッチングアプリで実際にあった結婚詐欺の実例

ここでは、マッチングアプリを悪用した結婚詐欺の実例をいくつかご紹介します。

現金を騙し取られたケース

このケースは、突発的なトラブルを口実に多額の現金を騙し取られたというものです。

「はっきり言って殺したいほどの気持ちです。4年間も騙され続けて、子供が欲しい夢、お店を持ちたい夢、すべてを奪われました」

40代女性は、マッチングアプリで出会った男と結婚を前提に付き合い同居して、1000万円以上のお金を騙し取られました。その大半が借金です。男から返済されたお金は約50万円だけで、自己破産しかない状況に追い込まれています。

「男のことを思い出すたびに、悔しさ、おぞましさ、様々な気持ちが吹き出してきて、夜も眠れなくなります」苦渋の表情を浮かべながら、話されます。

引用元:YAHOO!JAPANニュース

父親の借金や両親の病気など様々な嘘で次々にお金を騙し取られた挙げ句の果てに、パタリと連絡が途絶えたことで詐欺に気付いたとのことです。典型的な結婚詐欺のケースであるといえます。

マンションの契約金を騙し取られたケース

次のケースは、「2人で住みたい」という口実でマンションの契約金を騙し取られたというものです。

経営者と名乗ったサギ師は、背が高くてキレイ目なジャケットをまとい、銀座のオシャレカフェなどに女性をエスコート。

「本気で結婚したいと考えているから、すぐに同棲しよう。
キミの決意を知りたいから、マンションの契約金を出してほしい。
その後の生活費は僕が全部出す。家具や家電もこだわりがあるから僕が出す」

このセリフでA子さん(40代)から1200万円を引き出しました。2回目は「急に困ったことが起きた! 会社のお金を税理士に持ち逃げされた。もう、ダメだ!」と泣きを入れ、借金の督促状(もちろんニセモノ)を写メして、さらにお金を無心。

引用元:livedoor NEWS

不動産購入を口実にすると一度で多額の金銭を騙し取りやすいので、結婚詐欺では古くからよく使われている手口です。

投資に勧誘されたケース

近年増加している、投資に勧誘されたケースもご紹介します。

佐賀南署は6日、佐賀市の40代女性が、マッチングアプリで知り合った男性から投資話を持ち掛けられ、約1700万円を振り込んだと発表した。

同署によると女性は4月末ごろ、マッチングアプリで北九州に住むデザイナーを名乗る相手と知り合い「結婚を前提に付き合おう」「将来設計のために一緒に投資しよう」などと持ち掛けられた。5月11日から同24日まで6回にわたり、指定された6個の口座に計1714万円を振り込んだ。相談を受けた母親が詐欺を疑い、同署に相談した。

引用元:YAHOO!JAPANニュース

投資をかたる詐欺では「儲かるかもしれない」という欲も加わるため、莫大な金額の被害に遭うケースも少なくありません。

マッチングアプリを悪用した結婚詐欺の特徴と見分け方

結婚詐欺師は用意周到に騙してくるため嘘を見破りにくいものですが、特徴を知れば詐欺を見分けることも不可能ではありません。以下の特徴のうち、当てはまるものが多ければ多いほど結婚詐欺の可能性が高いといえます。

プロフィール写真で顔が分かりにくい

結婚詐欺師は身バレすることを恐れるので、マッチングアプリでは顔写真を掲載しないか、掲載しても加工して顔が分かりにくくなっていることが多いものです。

詐欺師以外でもこのような人は多いですが、結婚詐欺の特徴の一つとして覚えておきましょう。

男性のプロフィールは高学歴・高収入であることが多い

プロフィールにおける特徴としては、結婚相手を求めている異性の関心を惹くために、高学歴・高収入としていることが多いものです。

男性詐欺師の場合は特にこの傾向が強いですが、近年では婚活男性も女性の経済力に期待するケースが増えています。そのため、女性詐欺師のプロフィールも高学歴・高収入となっていることがあります。

魅力的なプロフィールを見たら、警戒した方がよいでしょう。

美男・美女とは限らない

美男・美女の結婚詐欺師も多いですが、必ずしも美男・美女に限らないことに注意が必要です。

容姿の良し悪しとは関係なく、結婚詐欺師は親しみやすい表情や清潔感のある身だしなみなど、信頼できそうな外見であることが多いものです。被害者から見ると、「まさかこの人が詐欺師だとは思わなかった」ということになります。

とにかく優しい

結婚詐欺師はマッチングアプリで出会った直後はもちろん、交際中もとにかく優しく誠実であることが特徴的です。

通常のユーザーであれば、交際して行くにつれて態度が変わることも少なくありませんが、詐欺師は一貫して優しく誠実な態度を崩しません。お金を騙し取るという目的のために接しているのですから、当然のことです。

個人情報が曖昧

結婚詐欺師は嘘で塗り固めた架空の人物になりきっていることが多いため、具体的な個人情報を教えないという特徴をもっています。

勤務先の会社名すら教えない場合は明らかに怪しいですが、虚偽の情報を伝えてくることもあります。できる限り勤務先の連絡先を聞き、その会社が実在するか、相手が実際にそこに勤務しているかを確認した方がよいでしょう。

プライベートな情報は教えてくれない

結婚詐欺師は、プライベートな情報も教えたがりません。自宅の住所や電話番号はもちろんのこと、親、友人、仕事の同僚なども紹介してくれないことが多いものです。

結婚を意識するほどの付き合いなのに、プライベートな情報を教えてもらえないのは不自然と考えるべきです。

デートの時間・場所は相手が指定する

詐欺をはたらくためには、詐欺師が交際の主導権を握る必要があります。そのため、デートの日程や場所は相手が指定してくることが多いものです。

男性が交際をリードすることは珍しくありませんが、こちらの希望をあまり聞いてもらえないような場合は、怪しいと思った方がよいでしょう。

必ずお金の話をしてくる

結婚詐欺師は、どこかのタイミングで必ずお金の話をしてきます。

ターゲットが断りにくいタイミングを見計らってお金の話を持ち出すのが常套手段ですが、婚約すらしていない段階でお金を求められることは、やはり不自然であるというべきです。

マッチングアプリで結婚詐欺に遭わないための注意点

詐欺を見分けるに越したことはありませんが、自信を持って判断できなくても以下の点に注意すれば、結婚詐欺の被害を未然に防ぐことは可能です。

お金を絶対に渡さない

当然ですが、相手にお金を渡さなければ詐欺の被害に遭うことはありません。

結婚を焦っていると相手を疑わないようにしようという心理が働くものですが、詐欺師はこのような心理を逆手にとってお金を要求しているのです。

多額のお金を渡す前に家族や友人などに相談すると決めておけば、冷静なアドバイスを聞くことができます。

相手の写真を撮らせてもらう

詐欺師は後に逃げることを考えているので、自分の顔写真などをターゲットの手元に残すことは避けようとします。

この心理を逆手にとって、相手の顔写真を撮らせてもらうようにしましょう。「一緒に写真を撮りたい」といえば、自然に要求できます。

恋人同士の写真撮影を絶対に拒むという人はほとんどいないので、頑なに拒まれる場合は怪しいと考えられます。

相手の親、友人などの関係者を紹介してもらう

相手に対して、親や友人、仕事の同僚などに会わせてほしいと頼んでみるのもよいでしょう。結婚を意識するほどの交際をしているのですから、当然の要望です。

全く会わせてくれない場合は、明らかに怪しいといえます。

マッチングアプリで結婚詐欺に遭ってしまったときの対処法

マッチングアプリで結婚詐欺に遭遇してしまったときは、早急に対処することが重要です。まずは、自分でできる対処法をご紹介します。

アプリの運営者に通報する

まだお金を渡していない場合は、利用しているアプリの運営者に通報することをおすすめします。事実が確認されると、相手は強制退会となることでしょう。

不審なユーザーを排除することで、そのマッチングアプリはより使いやすいものになっていくはずです。

国民生活センターに相談する

お金を渡してしまった場合は、各地の国民生活センターや消費生活センターに無料で相談することができます。

マッチングアプリの利用にまつわる詐欺被害も消費者トラブルの一種なので、専門的なアドバイスが受けられます。解決策が見つかることもあるでしょう。

警察に相談する

お金を取り戻したい場合は、警察に相談しましょう。被害届を提出すれば詐欺師を逮捕してもらえる可能性があり、その場合には示談交渉で返金を求めることも可能となります。

ただし、詐欺師が逃げてしまった後では大がかりな捜査を要することになり、警察がすぐには動いてくれない可能性も高いので、できる限り早期に警察に訴えることが大切です。

詐欺師に返金を求めたいときは弁護士・司法書士に相談を

結婚詐欺師からどうしてもお金を取り戻したいのなら、弁護士または司法書士といった法律の専門家に相談することが最もおすすめの対処法です。

どのような手続きで返金を請求すればよいのかについて、アドバイスが得られます。

返金手続きを専門家に依頼することもできます。その場合には、専門家が直接、結婚詐欺師と返金交渉を行い、それでも返金を受けられない場合には裁判で返金を請求してもらえます。

ただ、専門家も証拠がなければ動けないことがあります。以下のような証拠をできる限り集めて、弁護士・司法書士に相談しましょう。

  • 相手とのやりとりの記録(アプリ、メール、LINEなどの履歴)
  • 相手との会話を録音したデータ
  • お金を渡したことがわかる資料(通帳、振込明細書、領収書・預り書など)
  • 個人情報に関する嘘がわかる資料(相手から受け取った名刺など)

まとめ

結婚詐欺は古くからある手口ですが、最近人気のマッチングアプリにも数は少ないながら潜んでいます。

「結婚したい」という気持ちにつけ込まれてしまうため、詐欺に気付きにくいことも事実ですが、冷静な判断でお金を守る必要があります。

もし、お金を騙し取られてしまった場合は、弁護士・司法書士の力を借りて返金を求めていきましょう。

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