バイナリーオプションという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
バイナリーオプションは投資手法の一つで、FXや株価指数、金融商品などの価格が取引後に上昇するのか下降するのかを予想する取り引きです。
しかし、バイナリーオプションを利用した情報商材はデータ分析ツール販売の詐欺が横行しています。このような詐欺業者はどのような手口を使用して私たちに声をかけてくるのでしょうか?
この記事では、バイナリーオプションの基礎知識や詐欺が疑わしい場面、使用されやすい手口について解説しています。
バイナリーオプションを含む詐欺は未然の予防が大切なため、詐欺を未然に防ぎたい方はぜひご参考ください。
バイナリーオプションとは?
バイナリーオプションとは投資手法の一つで、FXや株価指数、金融商品などの価格が取引後に上昇するのか下降するのかを予測する二者択一の取引きです。
バイナリーオプションの取引方法は以下のとおりです。
- 資産の選択: 為替や株価、金融商品などから選ぶ
- 満期時間の選択:オプションが満了する時間(1分、1時間、1日など)を設定
- 価格の方向を予測:満期時間までに上昇するか下落するかを予測
予測が的中すると事前に決められた利益を得られますが、外れてしまうと投資額を全額失ってしまいます。バイナリーオプションはシンプルな仕組みですが、ハイリスクハイリターンの投資です。
バイナリーオプションを利用した詐欺とは?
バイナリーオプション自体は詐欺ではありませんが、バイナリーオプションを利用した以下のような詐欺が横行しています。
- 悪質な情報商材の購入
- 価格の予測や自動売買ツールの購入
バイナリーオプションは予測が当たると投資額を多く増やせるため、一攫千金が可能です。このため、知識が浅い方に対して「簡単に稼げる」や「絶対に勝てる方法を教えます」などの甘い言葉をかけて誘い、情報商材やツールを購入させます。
しかし、情報商材やツールを購入したからといって必ず稼げる保証はないため、好条件の話には注意しましょう。
バイナリーオプション詐欺が疑わしい3つの場面
バイナリーオプション詐欺の話を持ちかけられる場面は主に以下の3つです。
- SNSで連絡が来る場合
- 知人から誘われる場合
- 出会い系サイトで声をかけられる場合
怪しい場面を事前に把握して、詐欺にあう可能性を少しでも減らしましょう。
SNSで連絡が来る場合
XやInstagramを利用していると、突然知らない方(特に女性)から連絡がきたことはありませんか?
アカウントの投稿を見ると、お金をもっている話や写真が掲載され、いかにも成功者のような雰囲気が演出されています。
はじめは「仲良くしましょう」と声をかけてきますが、連絡を重ねると投資の話をされるようになり、情報商材やツールの購入を勧められます。SNSの投稿は盗用された内容であり、あなたを信用させるための偽物の情報です。
このため、知らない方から連絡がきた場合、返信やフォローを控えましょう。
知人から誘われる場合
知人が情報商材や予測ツールを販売している場合は、断りにくい場合もあるため注意が必要です。
知人から誘われる場合は主に以下のように声をかけられます。
- 信用しているあなただから伝えるけど…
- ある有名な投資家も使用している予測ツールで…など
また、知人自身が情報商材や分析ツールを使用し、どのようにお金を稼げるようになってきたのかを話されます。
支払いを手渡しで行うと証拠が残らないため、返金を求めるのが難しい場合もあります。
このため、知人から儲け話を持ちかけられた場合は、硬い意志をもって断りましょう。
出会い系サイトで声をかけられる場合
出会い系サイトで仲良くなると、相手に対しての危機感が薄れるため、相手の話を信じやすくなるかもしれません。
特に好意をもつ異性からの話に嘘はないからと、情報商材やツールを購入してしまう可能性があります。
また、詐欺業者はお互いがマッチングしないように決まりごとを設けているようです。
このため、好意のある異性からの勧誘でも、一度調べてから返事をしましょう。
バイナリーオプション詐欺で使用されやすい5つの手口
バイナリーオプションを利用した詐欺では、以下5つの手口が使用されています。
- 「短期間で儲かる」などを謳う
- 出金条件が厳しい
- 出金拒否
- 自動売買ツールの購入を勧める
- 投資講座への勧誘
詐欺にあわないためにも、それぞれの手口を一つずつ理解していきましょう。
「短期間で確実に儲かる」などを謳う
バイナリーオプションを含む投資では確実に儲かることはありません。
詐欺業者はあなたに情報商材やツールを購入してもらうために「短期間で儲かる」や「確実に儲かる」などと謳います。
しかし、投資には必ずリスクがともなうため「絶対儲かる」と勧誘されている場合は、詐欺の可能性が高いため注意しましょう。
出金条件が厳しい
バイナリーオプションの情報商材やツールを使用して配当金を得られた場合、以下のように出金条件を厳しく設定しお金の引き出しを妨げます。
- 入金時の◯倍の利益が出たとき
- 一定期間後に◯万円の利益が出たときなど
ほとんどの場合に出金できない条件を設定していることが多いため、詐欺業者が儲かる仕組みです。
しかし、優良な業者であれば出金最低額が決められているため、容易に出金できます。
自動売買ツールの購入を勧める
バイナリーオプションの自動購入ツールを勧められる場合、詐欺の可能性が高いです。
なぜなら、バイナリーオプションを扱う多くの取引業者では基本的に自動売買ツールの使用を禁止しているからです。
もし、自動売買ツールの使用が取引業者にバレた場合には、取引口座を凍結されたり法的措置がとられたりする場合があります。
自動売買ツールを勧めてくる詐欺業者は「確実に儲かる」と謳い、購入するように促していきますが、自動売買ツールを使用しても稼げることはありません。
このため、バイナリーオプションに関するツールを使用する場合は、金融庁に登録している業者から選びましょう。
投資講座への勧誘
バイナリーオプションを利用した詐欺では、投資講座へ勧誘する場合があります。
投資講座自体は違法ではありませんが、詐欺業者が勧める講座を受講しても学べる内容が薄く、収益にはつながらないようです。
また、受講料も高額なため、お金だけを失って得られるものはほとんどありません。
このため、バイナリーオプションで「確実に結果が出る方法を教えます」と声をかけてくる場合は、詐欺の可能性が高いため講座を受講は断りましょう。
出金拒否
詐欺業者はあなたが情報商材やツールを購入するまでに積極的に連絡をとり、購入後も「この商品を購入するとより儲かる」などと説明し、さらに購入を迫ってきます。しかし、購入後や購入しないと判断した場合は、突然連絡が取れなくなってしまいます。
このため、連絡が取れなくなってから詐欺にあったと気づく場合があり、詐欺業者の身元が不明な場合はお金を取り戻すために難渋するかもしれません。
このように出資してもらい突然姿を消す手法は「ポンジスキーム」の手口に似ています。
詐欺業者はあなたに詐欺だと思われないように声をかけてくるため、少しでも怪しいと思った場合には連絡を返さないようにしましょう。
バイナリーオプション詐欺を回避するための3つの見分け方
バイナリーオプション詐欺にあってしまうと大金を失う可能性があるため、以下3つの対策が大切です。
- 金融庁の認可を受けていない場合は避ける
- 大袈裟な表現の広告は避ける
- 紹介システムがある場合は避ける
詐欺を回避するためにも一つずつ理解していきましょう。
金融庁の認可を受けていない場合は避ける
バイナリーオプションの情報商材やツールを勧められた場合は、相手が金融庁の認可を受けているのか確認しましょう。
日本ではバイナリーオプションなどの金融商品を扱う場合は、金融庁の認可が必要です。しかし、詐欺業者の場合は金融庁の認可を受けられないため、相手が適切な業者なのか判断できます。
金融庁の認可を受けているのかはホームページから簡単に確認できるため、購入前に必ず確認しましょう。
大袈裟な表現をする場合は避ける
詐欺業者はあなたを信じさせるために、言葉巧みに近寄ってきます。
しかし、以下のような言葉を使用する場合は詐欺業者の可能性が高いため、耳を傾けてはいけません。
- 知識がない初心者でも稼げる
- 1日15分確認するだけで必ず稼げる
- 確実に稼げるからツールの購入金額は簡単に取り戻せるなど
バイナリーオプションを含む投資に100%成功する方法はないため、上記のような言葉を使用している人の話は信用してはいけません。
紹介システムがある場合は避ける
バイナリーオプションの商材やツールを購入してくれる人の紹介をして欲しいと言われる場合、詐欺の可能性が高いため注意しましょう。
この場合「知り合いを紹介してくれると紹介料を支払う」などと誘いますが、知人も詐欺に巻き込んでしまうかもしれません。
優良な企業の場合は紹介システムがないため、紹介制度を持ちかけられた場合は詐欺業者と判断してよいでしょう。
バイナリーオプション詐欺の支払い方法
バイナリーオプション詐欺が行われる際には、以下3つの方法で支払いを行います。
- クレジットカード決済
- 銀行やコンビニからの振込
- 消費者金融からの借り入れを促し銀行振込させる
お金を支払わなければ詐欺にはあわないため、どのような方法でお金を支払うのか確認していきましょう。
クレジットカードでの支払い
クレジットカードでの支払いは一般的に使用される支払い方法です。
クレジットカードで決済する場合は、詐欺業者ではなく決済代行会社に支払われます。
詐欺業者はクレジットカード会社と直接契約を結べないため、決済代行会社を通してクレジットカード会社と間接的にしか契約できません。
このため、支払いのたびに決済代行会社が変わっていることもあります。
ただし、決済代行会社自体は違法な会社ではなく、多くの有名企業が業務効率化のために利用しています。
銀行やコンビニからの振込
銀行やコンビニからの振込もクレジットカードでの支払いと同様に、詐欺業者に直接お金を支払いません。
振り込みの場合は収納代行会社にお金を支払い、収納代行会社から詐欺商社にお金が支払われます。
このため、支払い先の名前が詐欺業者ではないため、振り込みする場合は利用明細を必ず保管しておきましょう。
消費者金融からの借り入れを促し銀行振込させる
金銭的な理由で情報商材や自動売買ツールの購入を断ると、詐欺業者は消費者金融からの借り入れを促し、すぐに稼げるので借りたお金を返済できると誘ってきます。
しかし、お金を支払っても稼げることはなく、消費者金融への返済を行わなければいけないため、二重に苦しむことになります。
このため、消費者金融からの借り入れを促す場合には、詐欺の可能性が高いため注意しましょう。
バイナリーオプション詐欺に支払ったお金は返金されるのか?
バイナリーオプションに支払ったお金は返金される場合もあります。
返金を申請する際は基本法律事務所へ相談しましょう。
国民生活センターや警察への相談も可能ですが、詐欺の証拠がなければ協力してもらえない可能性があります。
法律事務所に相談すると以下2つの方法で返金を請求します。
- 詐欺業者に直接問い合わせる
- 決済代行業者や収納代行業者に問い合わせる
詐欺業者が日本にいる場合は直接問い合わせできますが、海外にいる場合は日本の法律が適応されないため交渉できません。
この場合は、決済代行業者や収納代行業者に問い合わせを行い、返金を申請します。なぜなら、決済代行業者や収納代行業者が詐欺業者と契約しなければ詐欺を防げるからです。
ただし、返金対応には時間がかかり証拠も必要になるため、泣き寝入りしないためにも詐欺を未然に防ぎましょう。
バイナリーオプション詐欺にあわないためにも甘い言葉には注意しましょう
バイナリーオプション自体は投資手法の一つで合法ですが、バイナリーオプションを利用した情報商材や自動売買ツールなどを購入させる詐欺が横行しています。
バイナリーオプションを利用した詐欺の場合、「確実に稼げる」や「簡単に稼げる」などと甘い言葉で誘ってきます。
しかし、バイナリーオプションを含む投資に絶対に稼げる手法は存在しません。
詐欺業者に騙されないためには以下の3つが大切です。
- 金融庁の認可を受けていない場合は避ける
- 大袈裟な表現の広告は避ける
- 紹介システムがある場合は避ける
お金を騙しとられてから返金してもらえる可能性はありますが、時間がかかるため詐欺を未然に防ぐことが大切です。